相続が発生したら考えること

相続が発生したら考えること

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大切なご家族がお亡くなりになられたら?
何を考え、どのような準備をする必要があるでしょうか?

ご家族がお亡くなりになられたときのお手続きと、 その後の遺産相続に分けて見てみましょう。

死亡したときの手続き

被相続人(お亡くなりになられたご家族などをいいます)が死亡したときに、
しなければならない手続きは、とても多くあります。

以下にいくつかの事例をご紹介します。

死亡届の提出

届出先 死亡者の本籍地、死亡地、届出人の現住所地のいずれかの
市区町村の役所
届出時期 死亡の事実を知ったきから7日以内、外国で亡くなった場合は、死亡の事実を知ったときから3ヶ月以内。妊娠4ヶ月以降の胎児を死産した場合は「死産届」が必要です。
届出人 同居の親族・その他の同居者・家主、地主、または家屋もしくは土地の管理人など。

※日本に国籍のない外国の方も日本国内で亡くなった場合は、死亡届を提出する必要があります。

火葬許可証

上記の死亡届が受理されると、一般的に火葬許可証が交付されます。
我が国では、火葬するにはこの火葬許可証が必要になります。

埋葬許可証

火葬後には、火葬場で「火葬許可証」に火葬済みであるとの証印をもらいます。
それが自動的に埋葬許可証になります。その後、墓地や霊園に遺骨を納めに行くときに、それを提出します。
多くの場合、火葬場の方から遺骨とともに渡されます。

埋葬許可証を墓地の管理者に提出すれば、埋葬が可能となります。

公共料金の変更

公共料金に関して被相続人名義の変更あるいは解約をしなければなりません。

健康保険の手続き

現役の場合 故人の勤務先の管轄の「協会けんぽ」に返却、資格喪失届を出します。
※通常は会社が手続きをしてくれる場合が多いです
※健康保険組合の場合も会社が手続きをしてくれます
被扶養者の場合 現役の場合に準ずる手続きをします。
なお、被扶養者場合は、新たに健康保険制度に加入する必要があります。
国民健康保険に
加入している場合
市区町村の役所に届出をします
後期高齢者の場合 市区町村の役所に届出をします
要介護認定を受けている場合 市区町村の役所に届出をします

生命保険の手続き

生命保険の受取人に指定されている人は、故人が死亡してから3年以内に生命保険会社に保険金を請求しなければなりません(時効になってしまいます)。

除籍謄本や死亡診断書やその保険を契約したときの印鑑、生命保険証券、受け取る人自身の戸籍謄本と印鑑証明書などの添付が必要です。

生命保険会社によって、書類に多少の違いもありますので事前に確認された方がよいでしょう。

葬祭費・埋葬料・家族埋葬料の請求

(1)被相続人が健康保険に加入していた場合

故人の収入で生計を維持していた人は、故人が死亡してから2年以内に、保険証と死亡診断書、葬儀費用の領収書、印鑑と健康保険埋葬料請求書を、協会けんぽ又は健康保険組合に提出することが必要です。

また、住民票も必要な場合があります。支給金額は一律5万円です。

(2)被相続人が健康保険の扶養家族の場合(家族埋葬料)

書類は、(1)とほとんど同じです。支給金額は一律5万円です。

(3)被相続人が、国民健康保険加入だった場合

葬儀を行った人は、葬儀の日から、2年以内に保険証と死亡診断書(または、火葬・埋葬許可証)、葬儀費用の領収書と印鑑を持ってと国民健康保険葬祭費支給申請書と一緒に市区町村の役所へ提出します。

具体的な支給金額は各市区町村によって違うので、直接、市区町村の役所へ問い合わせてください。

年金の申請

被相続人が加入していた年金制度によっては、ご遺族が遺族年金を受給できる可能性があります。
また、故人が既に年金を受給していた場合には、ほとんどの場合、「未支給年金」というものが発生します。

詳細は年金のお手続きのページへ

準確定申告

被相続人が、亡くなられた年に収入があった場合、亡くなられた日から4か月以内に所得税の準確定申告を行う必要があります。

詳細はこちら

遺産相続

被相続人の死亡直後のお手続きが済んだら、次は相続のお手続きです。
相続においてトラブルが発生しやすいポイントは、だいたい決まっています。

ですからそのポイントを押さえ、適切に対応することで、円満に遺産相続を進める事ができるのです。
以下にトラブルになりやすいポイントをあげてみます。

遺産相続でトラブルになりやすい問題点

  • 「誰がどれだけ相続できるのか」という問題
  • 「遺産をどのように評価するのか」という問題
  • 「現実的にどのように分配するのか」という問題
  • 「遺言書がある場合の遺留分の侵害等」の問題
  • 「遺産分割協議」に応じない(応じられない)相続人がいる場合の問題

これらのトラブルに巻き込まれる可能性が高い場合は、
弁護士や税理士、行政書士等に早めに相談することをお奨めします。