遺言の種類

遺言の種類

遺言の種類には、普通方式の遺言と特別方式の遺言があります。

1 普通方式

普通方式には以下の3つの方法があります。

  • 自筆証書遺言
  • 公正証書遺言
  • 秘密証書遺言

それでは、下表にそれぞれの特徴を記します。

遺言の種類 主な特徴
自筆証書遺言 遺言者本人が、自筆で遺言の全文・日付を記し、署名、押印をすることによって作成する方法です。ワープロ・パソコンで作成したものは認められていませんが書式に制限はありません。必ず自書することが必要です。
なお、日付を特定できるように記入しなかった(例えば「平成23年8月吉日」など)の場合には無効です。
また、遺言書の保管者や発見者は遺言者の死亡を知った後、遅滞なく家庭裁判所に遺言書提出してその検認を請求しなければなりません。
公正証書遺言 遺言者本人が公証役場に出向き、証人2人以上の立会いのもとで、口述に基づき、公証人が遺言書を作成する方法です。公証人が遺言者の口述を筆記してくれますので心配いりません。
公証人は、記録した文章を本人と証人に読み聞かせたり、閲覧させたりして筆記の正確さを確認し、それぞれの署名・捺印を求めます。これに、公正証書遺言の形式に従って作成した旨を公証人が記載し、署名・捺印して完成します。 また、言葉の不自由な人や耳の不自由な人の場合は、本人の意思を伝えることのできる通訳を介して遺言を作成することができます。
なお、相続人になる可能性のある人(推定相続人)、直系血族、未成年者、受遺者などは公証人役場での証人になることはできません。
公正証書の場合、裁判所の検認手続は必要ないという大きなメリットがあります。
秘密証書遺言 自筆証書遺言と公正証書遺言の両方の特徴をもっています。遺言の存在自体は明らかにしながら、その内容は秘密にして遺言書を作成する方法です。まず、遺言者が遺言書に署名・押印し、その遺言書を封じ、遺言書に押した印鑑で封印します。それを公証役場に持参し2人以上の証人の前で手続きします。遺言書を封印してから公証人へ提出するので、内容に関しての秘密は守られる反面、その内容が不適格であるために結局無効となってしまうといった恐れもあります。
公正証書遺言と同じように公証人役場で作成するのですが、遺言書の内容を密封して、公証人も内容を確認できないところが相違点です。
なお、遺言者の死亡後、家庭裁判所の検認が必要となるのは自筆証書遺言と同様です。

自筆証書遺言は後で手間がかかる?

自筆証書遺言と秘密証書遺言は、作成時点でその内容を本人以外に知られることがなく、プライバシーを守ることができますが、本人の死後に家庭裁判所で検認の手続きが必要となります。
実はこの検認が以外に面倒なのです。

遺言者がお亡くなりになった後、相続人は以下の書類を調え、裁判所に出向かなければなりません。
遺言者の死後、何かと慌ただしい時に色々な書類を集めなければなりません。
相続人のうちに仲の悪い人同士がいたら最悪です。相続手続きは遅々として進みません。
ちなみに、検認の手続きに必要な書類は以下のとおりです。

  • 申立書
  • 申立人・相続人全員の戸籍謄本
  • 遺言者の出生から死亡までの全ての戸籍
  • 相続人全員の住民票あるいは戸籍の附票
  • 遺言書本体

2 特別方式

(1)危急時遺言(一般・難船)

危急時遺言とは、病気等の理由で死が間近に迫っている場合に、3人以上の証人に対して遺言の内容を伝え、
証人の1人が筆記等をすることにより作成する方式の遺言です。

(2)隔絶地遺言(一般・船舶)

隔絶地遺言とは、周囲との交通を断たれた場所にいる人が行う事のできる遺言の事をいいます。